てっぺんの薄毛の改善方法をハミルトン・ノーウッド分類から探る

薄毛になる代表的な場所といえば、生え際(前頭部、額、M字)と頭のてっぺん(頭頂部、つむじ、O字)になると思います。この2か所だけに関して言えば、薄毛というよりも『ハゲ』という言葉が適切なくらい髪の毛が生えてこなくなります。
生え際が徐々に薄くなっていくと、否が応でも気付くことになるのですが、頭のてっぺんが薄くなってきてるのは、なかなか気付きにくいものです。
髪の毛を切った後、後頭部を鏡で見せてもらったときに気付ければまだいいのですが、先に他人から指摘されると、精神的にショックを受けてしまいます。デスクワークなんかしていると、同僚が普通に後ろを通っていくと思うので、先に見つかる可能性は高くなると思います。
すでに頭のてっぺんの薄毛を認識していた場合でも、背後に人がいるだけで他人の視線が気になってしまいます。自分の目で直接見えないからこそ、頭のてっぺんの薄毛ってやっかいですよね。
男性の薄毛の大多数を占めてるのは、AGA(男性型脱毛症)になるのですが、頭のてっぺんの薄毛に関しては、AGAが原因とは限りません。
まずはAGAの進行具合を知るために使われるハミルトン・ノーウッド分類を見ながら、自分の薄毛の原因がAGAであるかどうかを見極める必要があります。
目次
ハミルトン・ノーウッド分類から自分の症状を知る
ハミルトン・ノーウッド分類(N-H分類)とは、AGA(男性型脱毛症)をI型からVII(7)型までのパターンに分けて、AGAの進行度合いを確認するために作られた指標です。アメリカの皮膚科医であるハミルトン医師が、診断のために薄毛の分類の基準を作り、その後ノーウッド医師が改良したことから、ハミルトン・ノーウッド分類と呼ばれるようになりました。
しかし、ハミルトン・ノーウッド分類は欧米人のAGAに合わせたもので、日本人の薄毛の特徴と合わないところがあります。したがって、日本では皮膚科医の高島巌先生が日本人用に修正した高島分類が使用されていて、以下の画像がそれにあたります。
Ⅱ型:Ⅰ型よりもさらに進行した状態
Ⅱ型Vertex型:Ⅱ型に加え、頭頂部がO型に薄くなった状態
Ⅲ型:Ⅱ型よりもさらに進行し、髪全体のボリュームも薄くなった状態
Ⅲ型Vertex型:Ⅲ型に加え、頭頂部がO型に薄くなった状態
Ⅳ型:前頭部の生え際がⅢ型よりも後退し、頭頂部もO型に薄くなってきた状態
Ⅴ型:Ⅳ型がさらに進行した状態
Ⅵ型:前頭部と頭頂部の薄毛部分が繋がり、髪の毛のある部分が側頭部と後頭部のみの状態
Ⅶ型:Ⅵ型が進行し、側頭部と後頭部の毛量も減ってきた状態
高島分類の特徴は、ハミルトン・ノーウッド分類にⅡ型Vertex(頭頂部)型が追加されているところです。日本人は欧米人に比べると、てっぺんが早めにハゲるので、この型が追加されました。
AGAはI型からVII型へと徐々に進行していくのですが、日本人はⅡ型の段階で、てっぺんが薄くなってくる人が多いというわけです。
もし、これをみて自分の薄毛の原因がAGAだとわかれば、どの段階までAGAが進行しているのかがわかりますし、進行状況に応じて、自分で薄毛対策を行うのか、それともAGAクリニックで治療を行うのか、それとも諦めるのかを判断すればいいでしょう。
自分で薄毛対策を行うことで、薄毛を改善させることもできますし、当ブログでもそのための情報を提供していきますが、Ⅳ型~Ⅴ型くらいまで進行してしまっていたら、AGAクリニックで治療を行うのが確実だと思います。
どうしても薄毛を治したいのであれば、お金はかかってしまいますが、薄毛に有効な成分(成長因子、栄養素、脱毛抑制剤や発毛剤など)を頭皮に直接注入する育毛メソセラピーといった治療法も存在しています。
また、薄毛が進行しすぎていて、あきらめようかどうしようか迷ってる場合でも、AGAクリニックのカウンセリングは無料で行えるので、一度相談してみたらいいと思います。それでも迷うようなら、複数のクリニックでカウンセリングを受けてから判断してもいいでしょう。
なお、AGAクリニックに通うとなったら、治療にかかる費用が心配になると思いますが、こちらの記事に詳しいことは書いていますので、参考にしてみてください。
てっぺんの薄毛が先に進行してしまったら
しかし、すべての薄毛が高島分類に当てはまるというわけではありません。なかにはⅡ型より早めにてっぺんがハゲるなんてケースもあるわけです。
AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)は、男性ホルモンのテストステロンが還元酵素の5αリダクターゼと結び付いて変換したものです。
5αリダクターゼの中でも、特にⅡ型の5αリダクターゼが悪質であり、前頭部から頭頂部にかけて多く存在しています。高島分類でいうとⅥ型で髪の毛が生えていない部分がそれに該当します。
そして、Ⅱ型5αリダクターゼのより多い箇所から先に薄毛になっていくのですが、てっぺんよりも生え際のほうが、Ⅱ型5αリダクターゼの量は多くなります。
にも関わらず、先にてっぺんの薄毛が目立ってきたのだとしたら、AGA以外の原因も考えるべきで、その可能性が最も高いのが、生活習慣の乱れによるものになります。
●食欲不振
●暴飲暴食
●睡眠不足
●ストレス
●運動不足
●喫煙
●紫外線の浴びすぎ
●パーマ、ヘアカラーなどのやりすぎ
この中で、思い当たるふしのあるものはありませんか?それ以外でも体に悪いと思われることをしていたとしたら、それが薄毛の原因となってる可能性が高いです。
しかし、その際は発毛剤(ミノキシジル)や育毛剤などを使うだけでなく、悪い生活習慣を改めることで、頭のてっぺんの薄毛は改善させることが出来ます。
DHTの影響が全くないとしたら、生活習慣を改めるだけでもいいように思いますが、絶対にそうとは言い切れないので、より早くより確実に薄毛を改善させるためにも、発毛剤(ミノキシジル)や育毛剤は同時に使った方がいいと思います。
まとめ
AGA(男性型脱毛症)治療を行っていて、ミノキシジルやフィナステリドなどのおかげで、髪の毛が生えてきたり、薄毛が改善されたりすると、生活習慣の大事さをおろそかにしがちになります。
抜け毛の原因が何であるにせよ、規則正しい生活をすることは、体にも髪の毛にも大事なわけです。
薄毛になりたくない、または薄毛を改善させたいと思うのであれば、普段から規則正しい生活をするように心がけましょう。
薄毛のおおもとの原因は、DHTでも、Ⅱ型5αリダクターゼでもなく、肉体の変化にあるのですから。