壮年性脱毛症とAGA(男性型脱毛症)の違いとは?

薄毛の原因の大半はAGA(エージーエー)によるものです。
AGAとは英語のAndrogenetic Alopeciaを略したもので、思春期以降の男性に起こる進行性の脱毛症のことを言います。脱毛を発症する原因は5αリダクターゼと男性ホルモン受容体(レセプター)にあると言われていて、それらの影響の大きさは遺伝によって決まります。
Androgenetic Alopeciaを直訳すると『男性ホルモン型脱毛症』となるのですが、日本では『男性型脱毛症』と呼ばれています。
AGA=男性型脱毛症ということなので、薄毛に関連するサイトなどにAGAと記載されていれば男性型脱毛症の事ですし、男性型脱毛症と記載されていればAGAの事なのですが、それ以外にも『壮年性脱毛症』という記載がされてる場合があります。
『壮年』という言葉の意味を考えれば別物のように思えるのですが、壮年性脱毛症と男性型脱毛症にはどのような違いがあるのでしょうか?
目次
壮年性脱毛症とは?
『壮年』と言えば社会的に重責を担う働き盛りの時期のことで、身体的の機能が徐々に低下していきやすい最初の時期でもあります。
通常は30代~40代にかけてを「壮年期」と呼ぶことが多いですが、その時期の定義は30〜49歳、35〜64歳、40~64歳、45~64歳などかなり曖昧となっています。
なお『10~20代』は含まれません。
しかし、AGA(男性型脱毛症)に関しては10代後半~20代前半で発症する人も珍しくはないので、壮年性脱毛症とAGA(男性型脱毛症)とは別物のように思えるかも知れませんが、実際はそんなことはありません。
例えば、発毛剤のリアップの取扱説明書をみてみると『壮年性脱毛症における発毛剤』となっていて、壮年性脱毛症とは『一般的に遺伝性の薄毛又は抜け毛で、ゆっくりと何年もかかって進行し、目立つようになるものです』と記載されています。
対象年齢については20歳以上※となっていて、高齢者(65歳以上)に関しては、好ましくない症状が発現しやすくなるので医師または薬剤師に相談するようにとなっています。
※20歳という年齢に関しては、それ以下(未成年)での臨床試験を行っていないので、使用できないことになっています。
これを見る限り、言い回しは違えど壮年性脱毛症はAGA(男性型脱毛症)と同じことを言ってることがわかると思います。
このように壮年性脱毛症とAGA(男性型脱毛症)については、呼び名こそ違うものの一般的には同じ意味で使われています。
若年性・壮年性・老人性の脱毛症
しかし、脱毛症の中には、壮年性脱毛症以外にも若年性脱毛症、老年性脱毛症と呼ばれるものもあります。
若年、壮年、老人という分け方をすると
●若年性脱毛症:10代~20代で起こる脱毛症※
●壮年性脱毛症:30代~50代に起こる脱毛症※
●老人性脱毛症:60代以降に起こる脱毛症※
※年代に関しては多少の違いあり
となってしまうので、壮年性脱毛症についても、上記のように記載をしているサイトもみられます。
壮年性脱毛症とAGA(男性型脱毛症)の違い
ここまでの事をまとめると、
①壮年性脱毛症とAGA(男性型脱毛症)は、呼び名に違いはあるものの、一般的には同じ意味で使われている。
(壮年性脱毛症に関しては『壮年』との名前は付いていますが、壮年に限定された脱毛症という使われたかはしない。)
②しかし、一部では壮年性脱毛症のことを『壮年』という時期に限定した脱毛症の意味で使うこともある。
となります。
このように、壮年性脱毛症は2つの意味で使われる事があるので、②のケースがAGA(男性型脱毛症)との違いとなります。
最後に
女性の薄毛に関しては、少し前はFAGA(女性男性型脱毛症)と呼ばれるのが主流で、最近ではFPHL(女性型脱毛症)やヘアロスと呼ばれる事が多くなってきました。
それ以外にも、瀰漫(びまん)性脱毛症、休止期脱毛症などと呼ばれる場合もあります。
それと比べれば、男性の脱毛症の方がまだ分かりやすいのではないかと思います。
こういった言葉を知っているからといって薄毛を改善させることが出来るというわけではありませんが、自力で薄毛を改善させたいと思っているならば、こういった知識の積み重ねはどこかで役に立つと思うので、この機会に覚えておきましょう。