生え際がM字ハゲになった際の発毛方法はどうすればいいか?

薄毛の人の多くは以前より生え際が後退したり、生え際の両端がM字のように薄くなってしまいます(M字ハゲ)。
これはAGA(男性型脱毛症)特有の症状なのですが、頭頂部(つむじまわり)などの薄毛と比べても前頭部(特にM字部分)の薄毛は改善しにくいと言われています。
ここではその理由や、実際にM字ハゲになってしまったら、どうやって発毛させればいいのかについてまとめてみました。
なぜM字ハゲになるのか?
ハゲていく順序
まず下の画像を見てみてください。
AGAの進行度をはかる基準として使われている「ハミルトン・ノーウッド分類」という分類法があるのですが、これによると薄毛はその進行状況によりⅠ型~Ⅶ型に分類されます。
また、日本人は欧米人と比べて頭頂部が薄毛になりやすいので、上の画像には本来のハミルトン・ノーウッド分類に、『Ⅱ型Vertex(頭頂)型』と『Ⅲ型Vertex(頭頂)型』が加えられていています。
例えば日本人がⅠ型からⅡ型にハゲが進行する場合には、
欧米人のように
1.M字部分が更に進行するケース(Ⅱ型)
だけでなく
2.1プラス頭頂部もハゲてくるケース(Ⅱ型Vertex型)
のようなハゲ方もあるということになります。
このようにハミルトン・ノーウッド分類に日本人向けにVertex(頭頂)型を加えたものを『高島分類』といいます。
日本でハミルトン・ノーウッド分類と言う場合には高島分類が使われてることが多いのですが、ハミルトン・ノーウッド分類(欧米人向け)にせよ高島分類(日本人向け)にせよ、基本M字部分からハゲてくることに違いはありません。
AGAを発症してから薄毛になるまでの流れ
次に、AGAによって薄毛になるまでの流れを簡単に説明すると、
(1)髪の毛(毛乳頭)に存在している5αリダクターゼ(酵素)が活性化する
↓
(2)テストステロン(男性ホルモン)と結びつく
↓
(3)テストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させる
↓
(4)DHTが感度の高くなった男性ホルモンレセプターと結びつく
↓
(5)脱毛因子が生まれる
↓
(6)脱毛因子が毛母細胞や毛乳頭に脱毛指令を送る
↓
(7)脱毛指令を受けた毛母細胞や毛乳頭は、髪の毛の生産をやめる
↓
(8)生産をやめた髪の毛は早めに抜け毛となり、新たな髪の毛が成長しなくなる
↓
(9)薄毛になる
といった感じになります。
なお5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があるのですが、Ⅱ型のほうがより悪影響を与えます。
AGAを発症した人の髪の毛には、そうでない人の髪の毛よりも5αリダクターゼ(Ⅱ型)がより多く存在し、活性化しています。
その中でも特に多く存在しているのがM字部分になり、次に多いのが頭頂部になります。
だから最初にM字部分から薄毛になっていきますし、次は頭頂部が薄毛になっていくのです。
M字ハゲの発毛方法
生え際がM字ハゲになる原因はAGAによるものです。
なので、M字ハゲを改善させるというよりも『AGAによる薄毛を改善させる』と考えた方がいいでしょう。
AGAによる薄毛を改善させるには、AGA治療を行える病院に通ってもいいですし、症状がひどくなければ自力での改善も可能です。
しかも、その方法はいくつもあるので、その分可能性があるということになります。
なお、どうやって薄毛を改善(発毛・育毛)させるかについては、以下の記事を参考にしてください。
先程、AGAによる薄毛を改善させる方法はいくつもあると言いましたが、必ず薄毛の進行状況に応じた薄毛対策を行う必要があります。
ハミルトン・ノーウッド分類のⅠ型とⅦ型では当然その方法も違ってきます。
色んな薄毛対策を試したけれどもM字ハゲがなかなか改善しないという人は、薄毛の進行状況にあっていない薄毛対策を行っている可能性が高いと思います。
最後に
ここまで読んでもらった人は気づいているかもしれませんが、薄毛を『治す』ではなく『改善』という表現を使ってます。
現在行われている薄毛対策やAGA治療(病院での治療行為)は、治すためのものではないので、AGAが治ることはありません。
なので、M字ハゲの部分から髪の毛が生えて薄毛が改善されたとしても、その後なにもしなければ数か月後にはM字ハゲに戻ってしまいますし、さらに進行してしまう可能性も高いです。
私自身、何度もリバウンドしたことがありますが、徐々にM字部分の発毛に時間がかかるようになっていきました。
そうならないようにするために、発毛できたからといって油断をせずに、その後も必ずAGA予防を続けるようにしてください。