フィナステリドがAGA治療に効かないときに考えられる理由とは?

フィナステリド(商品名:プロペシア)にはAGA(男性型脱毛症)を予防する効果があります。
その役割はとても大きくて、髪の毛を増やしたいときにも使われますし、増やした髪の毛を維持する際にも使われます。
しかし、薄毛対策に使われる他の薬や商品なんかもそうなんですが、フィナステリドに関しても否定的な意見を耳にすることがあります。
それに、たまにではありますが「フィナステリドは効かない」なんて事を聞くこともあります。
本当にフィナステリドが効かなんてことがあるのでしょうか!?
また、そんな時はどうすればいいのでしょうか!?
目次
フィナステリドの効果を誤解している
フィナステリドが効かないと言っている人の中には、フィナステリドの効果について誤解している人がいるように見受けられます。
フィナステリドにも当然ながら出来ることと出来ないことがあるので、出来ないことを求めてはいけません。
発毛効果を期待している
フィナステリドはテストステロン(男性ホルモン)を薄毛の原因となっているDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させている5αリダクターゼ(Ⅱ型)を阻害することで薄毛になるのを予防してくれます。
ところが、5αリダクターゼ(Ⅱ型)を阻害することで、今まで髪の毛が生えにくくなっていたところから髪の毛が生えてきたりすることもあるので、フィナステリドに発毛効果まで期待している人もいたりします。
その中にはフィナステリドのみを使って薄毛を改善させようという人もいますが、フィナステリドの目的はあくまでAGAの予防になります。
それで髪の毛が生えてこないからといって効き目がないと言ってはいけません。
フィナステリドで薄毛を改善させたいのならばAGAの初期段階までで、それより薄毛が進行してしまったらミノキシジルなどを同時に使用しないと薄毛の改善は難しいでしょう。
服用してもしばらくは抜け毛は減らない
髪の毛は『成長期(2~6年)』→『退行期(1〜2週間)』→『休止期(3〜4か月)』と進み最後は抜け落ちていきます。
しかし、AGAを発症すると通常2~6年くらいあるはずの成長期の髪の毛が早めに退行期に移行してしまうので、AGAの人はそうでない人よりも退行期~休止期の髪の毛の割合が多くなっていきますし、そうなると当然抜け毛の量も増えていきます。
これから薄毛対策を考えてる人の多くはAGAを発症しています。
そうなるとすでに退行期~休止期の髪の毛(抜け毛予備軍)の割合は増えているのですが、それらの髪の毛にはすでに栄養が届かない状態になっているので、フィナステリドを使ったからといって近い将来抜け落ちていくのを防ぐことはできません。
おまけにミノキシジルを併用しているとミノキシジルの使用による初期脱毛が起きる可能性が高くなるので、フィナステリドを使用する前よりも抜け毛が増えてしまったり、薄毛がさらに進行しまう恐れもあります。
フィナステリドのみを使った時にも初期脱毛が起きることがありますが、初期脱毛とは新しい髪の毛が生えてこようとして抜け毛予定の髪の毛を予定よりも早く押し出してしまうことで起きてしまいます。
初期脱毛は発毛効果があるという証拠で喜ばしいことでもあるのですが、これを知らないとフィナステリドは全然効かないなんて思ってしまうかもしれません。
フィナステリドの効果があれば成長期から退行期に移行する髪の毛の数は減っていくので、月日の経過とともに抜け毛は減っていきますし、3か月~4か月もすれば抜け毛の数も平常時と同じくらいに戻ります。
たまにフィナステリドを服用した数日後には抜け毛が減ったなんて言う人もいたりしますが、それが本当ならば単なる偶然でしかありません。
もし数日後に抜け毛が減るような状態だったとするならば、フィナステリドを使用しなくても抜け毛の数は減っていたに違いありません。
AGAの症状が深刻な場合
フィナステリドには5αリダクターゼ(Ⅱ型)を阻害する力があります。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があるのですが、より薄毛に影響を与えているのはⅡ型の方だと言われているので、通常ならばフィナステリドを使っていれば特に問題はありません。
しかし、5αリダクターゼ(Ⅰ型)の影響も受けやすい人だと、フィナステリドでは防ぐことはできません。
またAGAの症状が深刻だと、5αリダクターゼ(Ⅱ型)すらもフィナステリドだけでは抑えきれないかもしれません。
それをどうやって判断するのかというと、薄毛を改善したい場合ならフィナステリドを使用してから3か月~4か月たっても抜け毛の数が減らなかったり薄毛がさらに進行しているような状態だと、フィナステリドでは症状を抑えきれてないということになります。
なお、薄毛を改善したい場合にはフィナルテリドと同時にミノキシジル等も併用していると思います。
しかし、髪の毛が増えて再び薄毛に戻らないように予防する段階になったら、通常フィナステリドのみを使用することになります。
その際にすぐに抜け毛が増えるようだったら、この時もフィナステリドでは症状を抑えきれない可能性が高いです。
そんな人は5αリダクターゼ(Ⅰ型)も阻害てきてフィナステリドよりもはるかに予防効果の高いデュタステリド(商品名:ザガーロ)を使用することで薄毛を予防できるでしょう。
薄毛の原因がAGAでないかも?
男性が薄毛の原因で最も多いのがAGA(男性型脱毛症)になるのですが、全ての薄毛がAGAによるものとは限りません。
AGAによる薄毛の特徴は、先に額がM字状に薄くなってきたり、つむじまわりが薄くなってきます。
このような特徴がないとすればAGAでない可能性もありますので、そうなるとフィナステリドが効かないこともありえます。
まとめ
フィナステリドがAGA治療に効かないときに考えられる理由としては、
●フィナステリドの効果を誤解している
●AGAの症状が深刻な場合
●薄毛の原因がAGAでない
の3つが考えられます。
特に注意してほしいのは、ミノキシジルとフィナステリドを使用して薄毛対策を始めたときで、その際は初期脱毛の影響で抜け毛の量が増える可能性は高いですし、その影響で薄毛が進行していく場合があります。
それでも初期脱毛は1か月程度で収まりますし一時的なものなので、この段階でフィナステリドは効かないと判断しないようにしてください。
また、フィナステリドが効かないような場合にもデュタステリド(商品名:ザガーロ)という最終兵器もあるので安心してください。